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3月例会山行 高見山(「笑と登山」は究極の健康) リーダー:千田OB 実施日:3月30日(日) 快晴 気温16℃ 高見トンネル東口(着)9:30。三重県側の広場で後続組を待つ。大きく深呼吸し冷気を胸一杯に膨らまし、細く長く息を吐きながら三重県側に展開する雄大な山並みを眺める。やがて集合時間を過ぎるが本日構成するパーティは到着しない。…「どないなっとんのやぁー」と困惑し慌てる。幸いここには公衆電話ボックスが設置されている。本日のリーダーを呼び出すが通話はできない。さらに20分ほど待つが、誰一人として来ない! 仕方なく自分はここより高見山ピストンを決める。一台の「三重ナンバー」が旧道を登って行く。これを追う。大昔に開削された古道の法面は褶曲した岩盤が剥き出しとなりツララが鈍く光る。丸石を積み重ねた石垣は苔むし由緒ある歴史を偲ぶと共に朽ち果てていく古道に一抹のわびしさを思う。 屈曲点に3台が既に駐車している。ルートには高見山方面の標示板がある。ここに駐車。舗装された道を歩くことは辛い。40分ほど進むと高見山が姿を現す。遠く頂上へと連なる登山道のまばらな樹林に米粒のような点が動いている。ジット目を凝らし6名の姿を見出そうと努める。 11:30大峠。駐車場の車を一つ一つ点検する。しかし、リーダーの車は確認できない。携帯を取り出すとアンテナが3本立っている、もう一度リーダーをコールするが「電波が…通話は出来ません」の機械的な音声のみ。 11:35鳥居を潜り階段を登り出す。先行に遅れること凡そ1時間程度であろう。彼らが頂上で昼飯休憩をとっているとすれば、ぎりぎり追いつくやもしれぬと考えピッチを上げる。途中二組の下山者に「6名の年寄りの熊さんが登って行くのに会いませんでしたか?」と問う。「?」と首をかしげる。以降、孤独な登りに歩を進める。頂上へ300メートルの標識ポールで呼吸を整えるため一休みしていると下部よりかすかな話し声や笑い声が近づいてくる。声の主は阿形OBのようであり、笑い声は中西OBのようである。しかし彼らが私のあとから来るとは考えられない。下の気配をうかがうと6名のパーティが疎林のまにまに姿を現し登ってくる。ハテナ?と首をかしげていると…山本OBから…別途仕立てた送迎車にトラブル(ガス欠とガソリンのこぼれ?)があり遅れたことと、私が集合場所を勘違いしていたと言う。集合場所は「木津トンネル」であり、高見トンネルではない・・・と説明される。高見山トンネルは立派な長いトンネルなので強く印象に残りすっかり思いこみをしたようだ。 頂上展望台で眺望を楽しみ、やや下った露岩にて7名車座を形成し昼食。話題の惹起人は今日も中野OBが中心、「将軍様」「よろこび組」「前立線」へと逸脱する。山本OBが即妙な「真理?の極めつけ」とそのタイミングに爆笑する。ご披露したいが、やがて皆さんの耳へは、スピーカー尾崎・中西両OBにより伝承されるであろう…から…ここで文章に残すことは差し控えたい。 山本OBよりの差入れの「3年もの梅干」は白い粉を吹き見てくれは至極悪いが甘酸っぱい味が凝縮され、クエン酸が口中に広がり筋肉疲労回復には絶妙。 13:45下降。雪はすっかり解け消え、落ち葉は乾燥し微香が漂う。喬木帯には整備された階段状の下降道。ドスンドスンと膝関節と大腿四頭筋に衝撃を与えながら先頭を追う。やがて高度を下げるに従って植林の暗い道となる。阿形OBはいつもながらの快調なペース。見通しの良い地点から振り向くと高見山は遥かに聳立している。今秋のエベレストトレッキング組は、ビスターリを心掛けゆっくり高度約800メートルを下降する。「たかすみ温泉」着15:15。20分程待たされ入浴。湯上りの顔はてかてかと艶で光る。 東吉野村小川にある「杉ケ瀬茶房」ヘ。 早速「あまごの塩焼き」を注文。養殖モノだが吉野炭で炙られた独特の風味が伝わり「うまい!」。3名の酒豪連はビールから、純米酒「明神平」へと移る。残りの4名(下戸2名と運転者2名)は純粋吉野水をグラスに注ぎ、酒豪連の飲みっぷりを見ながらこらえる。私にとっては耐えがたい拷問の時を刻む。「神武天皇東征伝説の八咫烏=昨年開催ワールドカップのロゴに使用」「伊勢街道」、「ワインの知識?」等、博学な話題に救われる。 尾崎OBの「うまいなぁー」の声に、イッテキタリトも口にし得ない状況に耐え切れなく、お土産と称し「明神平」を購入する。
時間は過ぎお開きとなる。外は深い谷間に漆黒の帳が落ち静寂と冷気のみ漂う。「杉ケ瀬茶房」より「イワナの一夜干し」をお土産に戴き、オーナー夫妻に見送られ東吉野村の峰々より離れる。 本日の例会山行は、久しぶりの好天(1、2月例会山行は荒天中止)に恵まれた。しかし私はご機嫌よく酒を飲む諸氏より「集合場所」に関し非難の刑場へと引き出されることとなる。尾崎OB曰く「鮎よ!おまえ自分で案内出しといて集合場所がわからんのかぁ〜」の一声に"無言で耐えねばならない"。何しろ氏は、我々の現役時代のCLであり、山岳部の縦割り組織の伝統から逃れることが出来ない運命?におかれているから… 帰途カーラジオを聞く。三遊亭某?は「笑いと歩きは健康に良い」との小話を聞き多少気分を和らげ、助手席に揺れる「酒」に目をやり一路帰途を急ぐ。帰宅し入浴後、「つらい拷問」からやっと解き放される。"銘酒・明神平"に依って… 【情報!!】 「杉ケ瀬茶房」(千田OB知遇あり) |