例会山行の記録

6月例会山行 丹波 虚空蔵山(575m)

麻植OB

1.日 時: 6月8日(日)快晴 気温:30.5℃
2.参加者:田中(外)、中野、麻植、麻植令夫人、倉田、鮎川、中西、松野、小西、林(基) 各OB
3.ゲスト:吉田氏(京都府大出身・山岳会モンベル社 営業部)、千原氏(東京芸術大・ワンゲル部出身モンベル社商品企画課=新型機能的テントの開発担当)の精鋭社員。千原氏令夫人 以上13名

昨日午後、局地的な雷雨に襲われ、各所で電車がストップ、停電などがあり、ところによっては直径1cmの「雹」に見まわれたところがあったと聞く。

本日は梅雨の前哨、絶好の天候に恵まれる。参加者13名(年齢差40歳以上?)と盛会である。出発前、麻植リーダーより「虚空蔵山といにしえの街道(日出坂峠)」など付近の歴史的考察?のレクチャーがある。その何分の一、ほんの1〜2を列挙すると…

現JR福知山線は1899年阪鶴(はんかく)線として開通した。(出だしはいたって真面目)。

昔、「杜氏」は、8000名(現在は1000名)ほどいた。「日出坂峠」は、♪涙で日出坂、歌で越す♪と歌いながら篠山に残す家族と別れ、灘五卿や伊丹、池田の造り酒屋へと向った。やがて180日間?の杜氏として仕込みを終え、稼いだお金を懐に、家族の待つ篠山へ帰りつく直前に「日出坂峠」には「飲み屋等」が軒を店を並べ、稼いだありがねは全て巻き上げられスッカラカンになって家に辿り着く、など。

しかし、小生思うに、「デカンショ節」では、♪デカンショ デカンショでえ〜 半年暮らし ヨイヨイ あとの半年は寝て暮らす〜ヨイヨイ♪と云う結構優雅にして平凡な歌があるので、かしこい杜氏さん達は決してそのようなことはなかったと思うが…アル中でない限り・・・あえて反論は控え、密かに眉に唾をつけた。

全員が揃い10:31スタート。程なく「八王子神社」前にて参拝。これも「スサノオノミコトの八名の王子」に関する故事来歴の講釈あり。本日の安全登山を祈願する。

暗い杉林を縫う側溝は小さな流れは勢いが良い。土堰堤を越えると「八王子池」に出る。溜め池である。貯水量は昨日の雨にもかかわらず水量は少ない。田植えのシーズン、その利水のため近くの田畑に活用されたあとであろうか。土堰堤を左岸に渡り、いよいよ若葉が生気を発散させるブッシュ帯へ突入する。

トップを行くは、麻植OB。7年前の4月に開削した新ルートを登る。ほとんど踏み跡はない!
トップを行くは、麻植OB。7年前の4月に開削した新ルートを登る。ほとんど踏み跡はない!

「ナタ」が取り出される。すぐさま「ウルシの木」の注意を受ける。以降、懇切丁寧に「ウルシ注意」は10数回受ける。鉄塔11:02。丸状岩を越えた樹林帯の小陰に各自散らばり昼食11:38〜12:50。

メガネ会のメンバーが取交わす会話を聞いていると、かなりきわどく波瀾含みの内容がしばしば。

口論にならぬかと心配する。しかしことごとく軽く受け流され笑いと、別の話題へと転換されて行く。50年前より変わらぬ不思議な友情で結ばれた仲間達なのである。お互いに生活や思想、生き様までを理解し、今更変わる何事もなく、付けたすこともなく。本音が根底にあるのである。格好つけて話し合う必要がないのである。

みずから風を起こし憩う中野OB
みずから風を起こし憩う中野OB

中野OB他2〜3名の「陽光組」は熱せられた岩(展望良好)の上で休む。中野OBは傘を付近の樹木に固定し小陰を作り「風」を起こす?と云う。

しばらく麻植OBは眺望を確保するため周辺のヤブを整理する。今年初めての「せみ」の声を聞く。小陰で休む「淫靡?組」(中野OB命名)は、10分もすると次第にその会話は急性アルコール中毒症候群の抑揚となる。

手前の白髪は中西OB、背中姿は田中OB、奥左は小西OB、木の股より覗くは麻植OB、右は中野OB
手前の白髪は中西OB、背中姿は田中OB、奥左は小西OB、木の股より覗くは麻植OB、右は中野OB

腹の消化も充分と立ちあがり前方に進むと、今や宴たけなわである。早くも言語障害も察せられる。深酒にならぬよう気を遣い田中OBの前に立つと「お前は、まえに立たれるとセカラしい!」とお叱りを受ける。

出発の声が6度ほど発せられようやく重い腰が揺れる。この間、メガネ会の会話は舞い上がり、拡散し、吉本興行をしのぐ。ボケもツッコミも「ヤス・キヨ」以上。一瞬の間に自在に変化する。カッコウののどかな声もこの劇場では風情を添えない。後続組にはアルコールの臭気のみ残される。

496mピーク(通過)13:15。鉄塔のあるコル13:46〜14:15。この間の登行は1分間20〜25mのペースを維持する。酒の所為とは云わない。ブッシュなのだ。しかし、誰かが「うしろの人が遅いと言ってまっせ〜」と勇気ある声が発せられる。一瞬どのような反応があるかと緊迫する。しかし、以外や誠に素直なのである。心持ややピッチは上がるような気がする。

なかなか立派な虚空蔵山。ピークは左奥にある。ルートは右のブッシュの稜線を登る。
なかなか立派な虚空蔵山。ピークは左奥にある。ルートは右のブッシュの稜線を登る。

田中OBのザックは、モンベル製。本来「胸部」で固定する仕様が「頚部」で固定される。
田中OBのザックは、モンベル製。本来「胸部」で固定する仕様が「頚部」で固定(後続の松野OBは
爆笑?)される。小学生用か?。購入時、店員さんのアドバイスを聞かなかったため・・・?

虚空蔵山頂上の岩峰にて“酔いがまわった人は誰か?”落ちるなよ!
(虚空蔵山頂上の岩峰にて“酔いがまわった人は誰か?”落ちるなよ!)
12名は頂上へ14:57〜15:10。南方向にはかすかに六甲山系の山並が望まれる。360°の展望。

微風が心地よい。再びコルに戻り、いよいよ道無きルートを滝谷へ下山開始15:20。ブッシュの中に突っ込む。踏みあとらしきものはない。麻植リーダーが僅かにつけた落ち葉の掘り起こされた踏みあとを辿る。突然踏み跡が全く消え 「ルートは?」と呟くと、田中OBは「これだから麻植の山は面白い!!これが必ずあるから堪らん。山の原点やぁ〜」と我が意を得たとご満悦の態である。

しばらく尾根筋(細い樹木と落ち葉の堆積)の急な傾斜を下降する。やっと谷筋へと下降し涼にひたる。湿度90%以上を記録する状況では例の「焚き火」はない。15:47〜16:03。

滝谷上部の丸太を渡り藍本駅着16:34。ここで上り組と下り組(草野駅駐車場へ)の電車を待つ。30分後、乗車17:14。それぞれ電車に乗り別れる。草野駅着。17:17。又、近いうちの再会を約し解散。176号〜372号線とも快調に走る。帰宅19:00。

「メガネ会」の皆さん!次回も是非宜しくお願いします。

但し酒は下山されてから存分に飲まれては如何でしょうか。コンビニの前であろうが、道路の真中であろうが、お好きなところでご勝手に… お願いしまっさぁ〜!!

お断り:コースタイムは「決して役に立つものではない!!!従って参考に供するものではない。」

阪神タイガース延長の末惜敗。駄文陳謝!   以上

文責=鮎川

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